今年の「宅地建物取引士試験」の合格発表は11月22日だったそうだ。
私の最大の興味はソニー系・SREホールディングス社員の宅建士の受験者数と合格者数、すなわち合格率だ。とりあえず「SRE」をくさすが、今回のブログの本意は後段の方にある。
同社のホームページで「2022年4月-9月の間」に社員数が100人単位で増えたと出ていたのを見たのだが、今、探したがどこにあるか分からなくなった。
法定充足数の5人に一人を満たしていないようだったら、チクる先は次の通りだ。
(チクる先)
国土交通省関東地方整備局建政部建設産業課第二課不動産業第一係
SREホールディングス㈱ 国土交通大臣(1)第9297号
注:免許番号が(1)と変に若いが、「ソニー不動産」時代はなんと「都知事免許」だったそうだ。
関東地方整備局は「宅建士の届け出人数」は把握できるが「社員総数」の届け出が真実の数字なのかはチクられて気付く事になろう。消費者保護の為には「チクる事こそが正義」なのだ。
しかしなんで宅地建物取引士の試験、こんなに難しいのだ。
特に民法関係の問題は、業界歴47年の私でも途中でそもそもの状況が分からなくなる。俊英が集まる「ソニー本体の法務部の人間」でも分からないのではないだろうか。
これは設問の文章自体に欠陥があるせいだと思う。ひどい「悪文」であり、こんな下手くそな文章を次から次へと読まされるのは、拷問ですよ。私はこんな悪文に業務で遭遇したことはない。
たぶん国土交通省の不動産業課の委託を受けた弁護士さんが作っていて、実際に発生して自分も詳しく知り解釈に自信がある紛争を設問に使っているのだろう。
「3年越し」とか「5年越し以上」で争っている話を試験問題として短くまとめて出されたのでは、たまったものではない。おまけにまとめ方が拙劣でおよそ知性的ではない。
実務でこの手の込み入った案件を扱う場合、丁寧な宅建士はクライアントに何回も会い、断片的な話を自分なりに整理、その過程で社内各所や外部の弁護士、税理士、司法書士等の「なじみ」の専門家からアドバイスを受け、これに対応する場合が多いと思う。
その「弁護士部分」だけを切り取ってこんな「悪文」が出来るわけだ。
私が合格した時、勤務先の同僚の社員の合格率は95%以上だった。落ちた人間は数年くらい、酒の肴になってからかわれていた。私はこんな酒の肴になるのが恐ろしくて、ちゃんと勉強し一発で受かった。それが今では「プラチナ資格」なのだから、隔世の感だ。
(過去のブログ) SREホールディングスの株主総会は思ったよりもまともだった