ソフトバンクで肩書上は現在もCOOだったクラウレ氏は2000億円規模の巨額退職金パッケージを要求していたが、推定350-500億円程度のパッケージとなった。ソフトバンクでは孫CEOが後継予定としてスカウトした人間がクラウレ氏以前にも3人、辞めている。
(末尾に追記)
2021年中の海外投資家によるアメリカの商業不動産投資は708億$(8.14兆円)と2020年の倍近い水準になった。以前は海外投資家の投資先はオフィスとホテルが多かったが、最近は倉庫や賃貸住宅が増加、また立地的にはサンベルトエリアが増加している。
賃貸マンションの一棟・複数棟のまるごと投資が人気だ。マンハッタンでは500-2000万$(5.8-23.0億円)程度の小型の物件もよく売れ、サンベルトでも賃貸マンション売買が盛んだ。特にダラス、アトランタ、フェニックス、ヒューストンの4都市が大きく伸びている。
ジローは昨年フィリッピングか撤退するとしたが、同事業の通年の赤字は8.81億$(**億円)だった。価格査定アルゴリズムが市場の急激な価格上昇に追いつけずに買い負け、買える値段が出せる様にプログラムを改変したら、「高買い」ばかりを大量に行ってしまった。
会社外のオフサイトを転々として会議をする事を試みていたある会社は、会場の手配等が面倒になり、結局、会社のオフィスで「オフサイト」のミーティングを行うようになった。
ハドソンヤードで1年しかもたずに退店したニーマン・マーカスの跡のスペースは、デベのリレイティッドがオフィスに変更、テナントが見つかった模様。
超メガモールのアメリカン・ドリームはかなり苦しい。このプロジェクトはトリプル・ファイブが引き継ぐ前から難航していたが、現在の苦境は新型肺炎のせいが大きい。モールの売上げは期待の10分の1で、屋内スキー場の火事やハリケーンによる洪水被害も痛かった。
中国では市場の悪化や当局の債務規制でデベは市役所の公売へ参加しなくなった。この穴埋めで国営系デベと市役所の外郭団体(融資平台)が土地を落札、市の資金繰りを埋めている。しかしこの外郭団体には市役所による保証や暗黙の保証があり、極めて不健全だ。
中国当局は恒大集団の処理を粛々と進めたがっているようだが、スムーズに進むわけがない。当局にあらがう形でオークツリーが上海と香港の大型物件2件を差し押さえた。
香港で62,355HK$/sqft(3280万円/坪)と史上最高額の単価の土地売買がレパルス湾の住宅地で起きた。従前の記録はピークの50,011HK$/sqft(2630万円/坪)。香港は脱出する銀行や一般人が多い一方で中国本土からかなりの資金が流入している模様だ。
イギリスに以前、投資していた中国のデベ各社が続々と物件を手放している。
***ジャパン・トランスナショナル 坪田 清***
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(ソフトバンクのクラウレCOO関係)
クラウレCOO(ソフトバンク):2000億円になりうる退職手当を要求
(NYT 2022.1.28・金)
ソフトバンクの最高幹部のクラウレCOOが退任するが、退職の際の諸手当は20億(2000億円)規模と見られる。クラウレ氏はソフトバンクの投資予定の会社に先回りして自己勘定で投資し、社内を仰天させていた。
クラウレCOO(ソフトバンク):報酬の問題での議論後、同社を退任へ
(WSJE 2022.1.28・金)
クラウレ氏は退任時に巨額の手当てが支払われると孫CEOと約束したとされる。孫CEOは果敢なトップを雇い入れながら、彼らは後に退任するという事を繰り返している。アローラ氏や佐護氏、フィッシャー氏だ。
クラウレCOO(ソフトバンク):改めて考えさせる同社からの人材流出の意味
(FTE 2022.1.28・金)
クラウレ氏の退任は、ハイリスクなIT会社投資や中国株投資といったソフトバンクの戦略の精査を再度すべき事を示している。アリババや滴滴出行の株価は大きく下り、ソフトバンクの株価はNAVの約半分だ。
クラウレCOO(ソフトバンク):孫CEOから一時よりは重んじられておらず
(FTE 2022.1.28・金)
ソフトバンク内での「地位」は孫CEOとの関係が最重要だとされるが、クラウレ氏と孫氏の関係は壊れておりCOOというのは肩書だけだった。クラウレ氏はビジョンファンドのヘッドのミスラ氏と何度も対立していた。
クラウレCOO(ソフトバンク):ソフトバンクでますます増加する諸問題
(NYT 2022.2.10・木)
クラウレ氏は年8-9億円という巨額の経費を会社勘定で使い、女性部下への退職金として3000万$(34.5億円)をソフトバンクに出させた。20億$(2300億円)の退職パッケージ交渉では双方が社外の弁護士を建てて交渉、「退職金3000-4000万$(46億円)+ラ米ファンドの将来利益、評価額にして3-4億$(460億円)」となった模様だ。
ソフトバンク:クラウレCOOが報酬20億$(2280億円)を孫CEOに求める (NYT 2021.12.3・金)
WeWorkの再生等を果たしてきたクラウレCOOが、今後数年の報酬として20億$(2280億円)を求める孫CEOとの交渉が長引いている。クラウレ氏は新規出資の際の自己勘定投資をしていて、社内で批判がある。
WeWork:予定より遅れてSPAC上場へ (FTE 2021.10.20・水)
WeWorkがとうとうSPAC上場する。しかし90億$(1.03兆円)の時価見込みは以前、ソフトバンクが付けた470億$(5.36兆円)より遥かに小さい。しかし同社は依然として巨額赤字で、2020年の赤字額は32億$(3650億円)、今年の上半期は21億$(2390億円)の赤字だった。さらに今年の年間売上は当初見込みを下回るはずだ。
WeWork:上場初日は株価が上昇
(WSJE 2021.10.21・木)
SPAC上場したWeWorkの上場初日の朝方取引で株価は6%上場した。同社の合併時の時価評価は80億$(9120億円)で、SPAC上場により13億$(1480億円)の現金を手にした。しかし稼働率は58%から55%に落ちた。
WeWork:ニューマン元CEOの株等の評価額は10億$(1140億円)に
(FTE 2021.10.21・木)
ニューマン氏はWeWorkの約11%を持っている。ソフトバンクからもらった縁切り料は4.5億$(5130億円)。