マンハッタンの超高額マンションが動き始めた。二戸まとめ買いで1.57億$(171.6億円)、2680万$(29.2億円)、1850万$(20.2億円)、1800万$(19.6億円)等の取引があり、日本円で10億円以上の売買が少なくとも9件、発生している。
マンハッタンのSoHo地区で11階建ての2棟のビルが3.25億$(354億円)で成約した。これはマンハッタンの商業不動産市場が復活し始めた事を示しているのかも知れない。
マンハッタンは2021年3月までの一年間に受け入れた海外からの不動産投資額が20億$(2180億円)と79%減少し、11%減少に留まったシアトルの25億$(2730億円)に抜かれた。マンハッタンはリーマンショック後の2009年に一時的にワシントンに抜かれた事がある。
アメリカには新型肺炎からの「戦勝気分」の様なムードが起き、消費者が歴史的なレベルのスピードで、「実店舗」での消費を増やしている。ホテルの復活も間近で、レストランの昨年の閉店数は予想よりもはるかに少なかった。
住宅市場の過熱ぶりのエピソードには、買いの客を手元に置き希望に合致する物件が出たらリスティング前に回す「ポケット・リスティング」や、入札合戦で勝つ為に「停止条件を付けない」等がある。FaceTimeだけで現物を一度も見ないで超豪邸を買う富豪もいる。
不動産投資家で「墓場のダンサー」の異名があるサム・ゼル氏(79才)は今は「ご意見番となり隠居か」と思われていたが、物流不動産120ヶ所を保有するノンマウスを34億$(3710億円)で買収した。昔は「逆張り投資家」だったが今回は物流不動産と、「順張り」だ。
「ハイブリッド」な働き方モデルが実際に実行可能か、疑問が広がっている。デパートのサックスは9月から全員オフィス勤務、アップルは9月から月・火・木は出社を義務付けて水・金はリモートワークも選択可とする。
当局による規制もあり、SPACが売り浴びせられている。株価は半年前比で3割下落。
AMCへのメーム株投資で、大株主の大連万達は予想外にも株式の巨額黒字売却となった。
英の金融・グリーンシルの破綻にはクレディスイス、ソフトバンク、ともに深く関与、クレディスイスはソフトバンクへの訴訟準備中だ。クレディスイスでは続々と退職者が出ていて、同行は引き留めを図り退職者にボーナスを提示している。損失の全貌は両社とも不明。
香港で駐車場1台分が1020万HK$(1.44億円)で売買された。従前の記録は760万HK$(1.07億円)。
シンガポールのオフィスの賃借主体として、賃借面積の縮小を進めている金融業に代わり、IT会社が急激に拡大している。アマゾン、中国のバイトダンスが大型の床を借りた他、インドネシアのゴジェクや韓国のクーパンも追随する見込み。
ロンドンのシティではがら空きの超高層ビルの隣で3本の超高層ビルの工事が進みさらに許可済みが3棟、計画中が10棟もある。賃料は前年比で10%強下落している。
ドイツの賃貸マンション最大手のヴォノビアが同業のドイチェ・ウーネンを買収した。
「グローバル不動産経済研究会」資料会員募集 月額1万円(+税)
問い合わせ ジャパン・トランスナショナル f-ree@88.netyou.jp