去年から大ブームになり年初から一段と過熱していた資金調達手法であるSPACに対してアメリカの金融当局が警告を出し、今週あたりはSPAC熱は一挙に冷えているはずだ。
SPAC上場する会社の将来見込みはどれもとても信じられないバラ色のものばかりだったのだが、SPACの9割は無名の中規模監査法人であるウィサスミスとマーカムだったという。
今後のSPAC株の下落で損が出た株主が両監査法人に訴訟を起こすかも知れない。
日本でSPACを一番はでにりようしようとしていたのはソフトバンクだ。
トコペディア(インドネシア)ほか2,3社をビジョンファンドのミスラ氏が候補として上げていた。もうSPAC上場を終えた所もあるかも知れない。
WeWorkもSPAC上場をすると発表していたが、同社はミスラ氏の担当ではなく、クラウレ氏という別のトップの担当だ。
2019年にアダム・ニューマン氏がCEOの時代、WeWorkのIPO目論見書はあまりにもつっこみどころ満載でIPO株の買い手がほとんど出ず、取りやめるとそのまま「資金ショート」の可能性が露呈、救済したソフトバンクは翌年1兆円の大赤字となった。
今年の3月にWeWorkが発表したSPAC上場計画がまた唖然とするもので、「赤字が3500億円」の会社が上場したいと言っていた訳だ。累積損失は1.11兆円とはじかれている。
WeWorkがSPAC上場を目指すと発表したのは3月22(23)日、
当局からSPAC上場過熱への警告が出たのは4月15(16)日
もろにWeWorkを見て、当局はこれはもうだめだ、と警告の決断をした可能性がある。
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