Airbnbは昨年、超大規模IPOをしたが、話が違う点が幾つかある

(2.27記)

 Airbnbにホストからの不満が高まっている。最大の不満はキャンセル料の扱いに関するポリシーだが、固定客を持ったホストはAirbnbに頼る必要はなく、自分でWebにサイトを立ち上げるホストもいる。同社は自治体や各コミュニティとも摩擦を抱えている。

(注:同社の前四半期は売上高が前年比で減少した。「スタートアップは今は赤字でも売上が伸びて巨額黒字になる」という話には疑問が広がっている。ウーバーも同様。この神話がウソだとなると、非常に多くの赤字のIT会社の高株価は暴落する。)

 

 旧みずほ系(旧興銀系)のユニゾに破産申請の可能性がある。格付けは12月中に二度落とされ、ジャンク格となった。ブラックストーン他からの敵対的買収に対して「従業員会社による買収」という無理がたたった。オフィス、ホテル多数が売りに出る可能性がある。

 

 ソフトバンクのビジョンファンドは10-12月期に8441億円の巨額黒字となった。去年の巨額赤字の原因だったWeWorkはSPAC上場する可能性がある。一方、ビジョンファンドの超大口の出資者であるサウジのモハンマド皇太子に対して、バイデン米大統領は殺人指令関与の疑い等を理由に外交上は格下げし今後はカウンターとはしないとした。

 

 WeWorkはかなり減ったとはいえまだ巨額の赤字だ。同社に限らずコワーキングはどこも新型肺炎で苦しい。転貸ではなく家主会社とマネジメント契約としている所はまだ良い。

 

 マンハッタンの超高層・超高額マンションである432パークアベニューで、水漏れ、エレベータの停止、騒音、揺れ等の問題が起きている。風害だがどの程度、深刻なのか不明。

 

 アメリカでワクチンが本格化し、接種の順番が早かったシニアはまだ新型肺炎のためのディスカウントを継続しているホテルやクルーズで割引の恩恵に預かろうとしている。

 

 家電量販店のベストバイは新型肺炎中も良好だ。試験的に各店舗の売り場面積を大幅に減らして、空いたスペースをオンライン注文の処理スペースとし、「マイクロ発送センター」としている。テレビやコンピュータなどがずらっと並んだ風景はなくなる。

 

 税金が軽い事や温暖な気候が好まれ、フロリダ州のパームビーチやマイアミが人気化し、数十億円の物件を買う超富豪も続々と引っ越している。

 

 昨年はモーゲージの超低金利化で住宅ブームやモーゲージブームが起きたが、これが景気に与えた好影響は予想以上に大きそうだ。リファイナンスで300万円をキャッシュアウトした場合も、毎月返済を2万円減らした場合も、どちらにも消費に結びついていた。

 

 社会の変化速度が速くなったため、ビルが物理的な耐用年数の前に経済的耐用年数がきてしまう。昔はビルの家賃は「50年間」もらえると誰もが考えていたが、今はそのように考えるデベはない。ほんの20年前には考えられなかった事態だ。

 

 ペン・ステーションの周辺開発がボルナドとともに進められる。ビルが10本建つ。

 

 中国の社債市場はオンショア・オフショアともに「いよいよ危ない」とされているが、「危ない」というのは大昔から何度も言われた。今回は「今度こそ危ない」と言われている。

 

 香港史上で最高価格となるマンションが5900万$(62.5億円)で売却された。2017年のマウント・ニコルソンでの記録を超す。

 

 イギリスではスタンプ税の時限的非課税の期限切れとなる3月末を前に、「手続きがもう間に合わない」との警告にも拘わらず、まだ買おうとしている人がいる。ハリファックスのデータでは市場はもう息切れし、1月の価格は前月比で若干の下落となった。

 

 史上最大の賄賂だとされた「プーチンの宮殿」は実はカビだらけだった。

 

 

***ジャパン・トランスナショナル 坪田 清***

    http://www.japan-transnational.com/

 

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