「プーチンの宮殿」は、じつはカビだらけだった

 BBCの2月12日(金)頃の記事だ。

 ロシアで大問題になっている「プーチンの宮殿」、ここへ入ったことがある人によれば、どうしようもない「カビだらけ」の建物だったという。

 

 カビの発生原因は黒海に近い(=湿気が高い)ことと換気装置が不十分な事だ。コンクリートの壁にプラスターボードを貼ったハリボテというかフェイクの内装で、このコンクリートとボードの隙間からカビが発生したという。

 2017年の時点では1階部分以外にはカビはなかったが、その後、全面的に広がった模様で、高級材を使って作った家具もやられたらしく、撤去されていたという。

 

 工事は少なくとも15年間されていて、その間に2回、全面建て直し(=内装の全面やり替えの事と思われる)が行われた。工事中は黒海の方角からは見えないように、木とか石にペンキを塗ってカモフラージュしていたのだそうだ。

 

 BBCにこの話を持ってきたのが、「ロシアのテレビ局」だという事が少し気になる。この「プーチンの宮殿」は反体制派によるプーチン追求の際のシンボルになっているからだ。

 

 反体制派の言う事にも当初から無理があった。建築費10億£(1400億円)という史上最高額の賄賂だとしているわけだが、「賄賂」というのはもっと目立たぬ形で贈る物だ。

 さらにヨーロッパのこの手の古城でみると、プーチンがこの宮殿をもらったら維持管理費で破産する。年間数億円以上はかかるからだ。

 

 プーチンの柔道仲間だという富豪がこの宮殿チックな建物を作っている訳だが、何のために作っていたのか今一つはっきりしない。

 

 ホテルとか宴会なんかでペイするわけがない。不思議な建物だ。

 

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