FTのおかげですごいレベルになってきた日本経済新聞(テレ東)

 日経新聞がフィナンシャルタイムズを買収してから、海外がらみの報道の質がものすごく上昇していることは前に書いた。

 今日(2月9日)のテレビ東京「日経モーニングプラスFT」で驚いたのは、ソフトバンクに関する切り込みの深さ、それをテレビ的に短時間に認める上手さだ。「ソフトバンクが巨額利益」という浅いレベルではない。ソフトバンクなり孫CEOは儲けても、儲けても、評価はされっこない。これは企業哲学の問題にかかわる問題なのだ。

 

 私は何年か前からフィナンシャルタイムズ(FT)に載るソフトバンク関連の記事を、すべて完全に読んできた。というのも私は海外不動産ビジネスを主業としていて、ソフトバンクの投資先にIT不動産がかなりあるため、その動向に注意しなくてはいけなかったからだ。だから例えばWeWorkの勃興と蹉跌と現況についても相当詳しいつもりだ。同社は世界中が孫CEOをどうしても信用できないでいる最大の投資案件だ。

 

 とにかく今日の「日経モーニングプラスFT」はすごかったです。

 日本経済新聞は「フィナンシャルタイムズ」という強力なパートナーを得て「日経モーニングプラスFT」で今回のような(世界的水準で見ても)まともな報道ができるようになった。フィナンシャルタイムズは政治にも強い。日経はこれから「すごい新聞」になりそうだ。

 

 なお、私のソフトバンクなり孫CEOに対する評価は非常に低い。

 私は次の3点で同社を依然として評価できない。

 

①     ビジョンファンドの最大の資金源はサウジアラビアのムハンマド皇太子であり、彼は常習的に殺人指令を各所へ出している。ビジョンファンドはこのような常習的殺人指令者からの出資で大儲けし、出資に対する配当を戻す事になる。人間としてこれで良しとしているのか? 自分が(自社が)儲かればそれで良いのか?  

 

②     ソフトバンクGの発展の礎えとなったのは、携帯電話の電波帯領域の3社独占による利益である。これは総務省の制度設計の不備だが、これを種銭にしたビジョンファンドでの巨額利益は携帯契約者に100%還元すべきだ。

 

③     ソフトバンクGの節税は目に余る。理屈があえば良いのだというつもりなのか? ソフトバンクG経理部長・経理課長のような浅慮さは社会悪であり、未納の1-2兆円規模の納税を行うべきだ。国税収入が60数兆円、一般予算が100兆円の国で、一社で節税1-2兆円という税務申告書を書くような人間は非常識すぎて会社にとり危険だ。さっさと経理担当から左遷すべきだろう。