「SREホールディングス(私たちはソニーグループです)」の旧称は「ソニー不動産」だが、同社の子会社はその「AI不動産査定ツール」を「ディープラーニング技術を核とした・・」としている。
これ、本当にソニーの名を語って「AI(人工知能)」「ディープラーニング」と呼ぶに値する技術なのだろうか?
昔はワープロの「漢字かな変換」を「人工知能(AI)」と呼んでいたわけだが。
本物かどうか見分けるのは簡単で、この「AI不動産査定ツール」の精度を見ればよい。
たぶん、非常に低い精度に違いないと予想する。
なぜなら「首都圏+関西圏でマンションデータ10万棟をカバーしている」という、実にアホらしい点をセールスポイントにしているからだ。
いったい何年前のデータまで入れて10万棟にしたのだろうか。相場はとっくに変わっている。
地理的な話もいくら広域にデータを入れても、「ある場所のある物件」の査定の精度はあがりっこない。
「AI不動産査定ツール」による査定価格と実際の成約価格の比較方法は簡単だ。
6000万円の査定に対してプラスマイナス300万円(5%)に何%の物件が入ったか。あるいは
6000万円の査定に対してプラスマイナス150万円(2.5%)に何%の物件が入ったか。
つまり査定価格と実際の成約価格の差を、地道に追って比較・集計するだけの話だ。
ぜひ、SREホールディングスの査定ツールの実績値を内緒でいいから知りたい。
私の予想では、査定の精度は「ソニー(グループ)」の名を冠して公表する事ははばかられる程度のものだと思う。
方法論的に間違っているのだから、いくらコンピュータに計算させたってだめである。
こんなに簡単な話で子会社に「ソニー」のIT会社としてのブランド価値を毀損させておいて、「ソニー」という会社は本当に大丈夫なのかの方が心配になります。