三井不動産のハドソンヤードでの投資の成功が確定

 ハドソンヤードで三井不動産が大口投資した2本のビルを含めた3本のビルに、フェイスブックが大型の入居を決めた。これで三井不動産が投資した竣工済みの55ハドソンは満室に、同4000億円超を投資して建設中の50ハドソンの入居率は75%になった。

 

 Airbnbはオリンピック5大会について5億$(545億円)でゴールド・スポンサーになり、東京都等と民泊法の例外規定の適用を交渉している。またニューヨークの隣のジャージーシティでの民泊の規制の可否を決める住民投票では、大騒ぎの末、民泊規制派が勝利した。

 

ソフトバンクの7-9月期決算は7044億円の赤字、ビジョンファンドは9730億円の赤字、WeWorkは12.5億$(1360億円)の赤字となった。ソフトバンクにはスプリントやビジョンファンドのデット(優先証券のクーポン)の問題や、今後はIPOが続かず想定した様なキャッシュインがない事を懸念する向きがある。

 

 ソフトバンク系ヤフー・ジャパンと合併するラインは赤字で、契約者数も伸び悩んでいた。

 

 WeWorkは規模拡大を抑えようとしている一方でパイプラインに乗った新規オープンが続々と続く。9月末の52万デスクに対して、今後45万デスクが加わる。このような中、同社は世界の従業員12,500人の20%にあたる2,400人規模のリストラを予定するとした。

 

 マリオットとMGMリゾーツがアセットライト経営の為の資産処分を進めている。マリオットはセントレジス・ニューヨークをカタール投資庁に売却する。ベラッジオを先日売却したMGMリゾーツは、MGMグランドホテルとマンダレイ・ベイの売却先を探している。

 

 バーニーズ・ニューヨークの閉店セールでブランド品の格安販売を期待した人が多かったが、5-10%の値引きだった。ブランド維持の為に買い占めを検討している会社もあった。

 

 アルゴリズムに基づいて中古住宅の価格に指し値をして買取り、小修理をし自社サイトで転売する新手のフリッピング(買取り転売・iBuying)が拡大している。売り買いのさやよりは若干高めの手数料の方が収益源で、オープンドアやジローが大きく手掛けている。

 

 ウォルドルフ・アストリアをコンバージョンしたラグジュアリー・マンションが来年第1四半期から販売開始となる。ホテル375室、マンション375戸で、最も高い住戸は数十億円。安邦保険は19.5億$(2130億円)で取得、コンバージョンに10億$(1090億円)をかけた。

 

 中国の住宅市場はまだら模様の模様だ。マンションデベの中には購入客から手付金を受け取りながら、かつ多額のドル建て社債でも資金調達をしている所があり、また大手の中にも値引きに走っている所は多く、不安定な話が散見する。

 

 香港では激化する抵抗運動の影響が住宅販売にも出てきた。

 

 ロンドンのオフィス市場はブレグジット問題やそれを取り巻く政治の不安定さにも拘わらず、非常に好調だ。ブレグジットから影響を受けないIT大手による賃借や、先行き懸念からビルの着工が見送られて来たために供給不足となり、リーシングが順調になっている。

 

 

***ジャパン・トランスナショナル 坪田 清***

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