ソフトバンクの孫CEOは日本ではともかく、英米のメディアでは今は「裸の王様」であり、「株価を3倍以上も読み間違えるお話にならない投資家」である。お金をたんまり持っているピエロという扱いだ。
WeWorkでは1兆円以上の出資時の帳簿の調べ方が全く不十分だった事が分かった。
簡単に判明したはずの一例をあげると、WeWorkでは各種社内会議で毎回テキーラが配られ、年次の大型のサマーキャンプではそれがもっと激しくなる。参加者に一人当たりロゼ2本が配られたり、アルコールが飲み放題だったりする。
もちろん綱引き等の健全な催しで盛り上がり、WeWorkへの一体感を高めるという事の方が大きかったのだろうが、パーティーによっては麻薬の飲みまわしや乱交パーティーも各所で行われていたという。
アルコールの話などは買収前に帳簿をきちんと精査すれば分からなかったはずがない。各拠点で提供していたのは、ビールでありテキーラではなかった。そもそも営業上、不必要なほどアルコールへの支出が多い事が発見できたはずだ。イベント会社を隠れ蓑にしたケースもあっただろうが、WeWorkの各種の大型イベントは主にニューマン元CEOの親族が経営する会社が請け負っており、それならなおさら詳しく調べるべきだった。
ソフトバンクは自社の決算における暖簾の評価を甘く見るように会計監査人に強引に求めていたとの噂で名高いが、自分がお金を出す時に投資先を甘く調べていたのではシャレにならない。
チャーターしたプライベートジェット機でニューマン元CEOが仲間とイスラエルに行った際に機内で麻薬パーティーを開き、機内に残した帰りの分の麻薬がクルーにより発見された。これは「麻薬の密輸行為」ととられかねないため、ジェット機のオーナーはすぐにそのまま機体を引き返すように指示、ニューマン元CEO達は一般の航空会社の飛行機で帰国するという間抜けな事態になった。その後、WeWorkはプライベート・ジェットを60億円強で購入したが、心置きなく麻薬を吸えるようにもなったわけだ。
要するに300年先を見越すなんて言っているうちに、テキーラやロゼほかのアルコールやプライベートジェットでの家族旅行や麻薬パーティーにお金が消えている。一事が万事で、損益計算書を見ればこの会社は「変だ・異常だ」と誰もが思うだろう。売上げの倍の費用がかかり、赤字額は売上げと同じという年が何年も続いていたのだ。
不愉快なのはこれらの馬鹿らしい話の多くをファイナンスしたのは実質的にソフトバンク(G)であり、その手がねは元をたどればソフトバンクの携帯料金の蓄積から生まれたものが多いのだろうという事だ。
携帯電話ビジネスが利用している「(国民の共有財産である)電波」には帯域に限りがあり、日本でこの利用が認められているのはNTTドコモとauとソフトバンクの3社(楽天がこれに加わる?)だ。しかし競争原理が働かず3社とも1兆円規模の利益を上げている。
これは菅官房長官が「携帯料金の4割値下げ」と言った時のロジックでもある。
ソフトバンクは国民の共有資産である「電波」を3社独占して得た利益で、ばくちまがいの投資をした。
ソフトバンクはばくちでスリルを楽しんで失敗したお詫びとして、2年間程度、携帯料金を無料サービスにしても良いのではないだろうか。
(過去のブログ)
ソフトバンクG、粉飾決算まがいの評価益はWeWorkに続いて今度はオヨで?
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