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2月8日付のウォールストリート・ジャーナル(アジア版)に、気になる記事が出ていた。
好調さを続けていたアメリカの商業不動産市場で、大手機関投資家(の一部)が売りに回っているというのだ。(特に「モール」とは限定していない。)
具体的にはブラックストーン、ブルックフィールズ、UPSの年金基金、ハーバード大学の基金が商業不動産の持ち高を減らしていると報じている。
ウォールストリート・ジャーナルはこれを「8年間続いてきたアメリカの商業不動産の強気市場が終わる兆候かも知れない」と指摘している。
これがあたっているとすると不動産業界にとっては非常に重要な変化の節目なので、他のメディアがこのあたりをどうとらえているか、約1か月間、注意して探ってみた。
結果は、他のメディアでは今のところ、これに関する記事は見当たらなかった。
反対に、この所、不調だったラグジュアリーマンションについて、販売が年明けから回復しているという話が出ている。
400万ドル以上の物件の年初7週間の販売件数が前年同期比+33%だそうだ。
一方、ウォールストリート・ジャーナルは「アメリカでの『リート』のパーティは終わったのかもしれない」と、こちらでも弱気の記事を出している(2月6日付)。
両方ともいかにも頼りなげなグラフだが、アメリカの商業不動産価格指数のグラフが2枚ある。
片方はグリーンストリート・アドバイザーの価格指数で、2016年春くらいから勢いが若干弱まり、秋以降、ほぼ横ばいに入ったグラフの形になっている。
一方、RCAの商業不動産価格指数を見ると、2009年をボトムとし、以降一貫して続いていた上昇の勢いは今も全く止まっていない。
いずれにせよ、注意深く見ることが必要な時期が来たようだ。
<グローバル不動産経済レクチャラー/海外不動産セミナー>