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先月、ドイツ銀行とクレディスイスが巨額の和解決着をしたという話を書いた。
相手はアメリカの司法省で、モーゲージ証券不実販売が問題とされた。
ドイツ銀行の和解額は72億$、クレディスイスは53億$。
(過去のブログ:ドイツ銀行もモーゲージ問題で和解決着)
今度、和解決着したのは格付け会社第2位のムーディーズだ。
その和解額は、8.64億$。
この金額は金融ブームの4年間に同社が稼いでいた格付け料の総額の約3分の1に相当する。
正確な表現はともかく、要するに「サブプライム証券に付けていた格付けがいい加減で、甘すぎたからケジメを付けろ」という話だ。
サブプライムショックなり、金融危機なりの最も重要な原因を「一つだけ上げろ」と言われたら、「格付け会社が乱発したサブプライム証券への高格付け」だ。
みんながこの格付けを信用しきっていた。
やたらにAAAやAA+が多かったのだが、後にこれらがどんどんデフォルトした。
投資家や金融機関は不用意にも、通常の「会社」の社債に付けられている格付けと同じものとして疑わなかったわけだ。
「おかしい」と初めに気が付いた連中の話が映画の「マネーショート」に出てくる。
ローンについて添付されていた情報が(銀行なり融資会社の責任で)虚偽だった面もあるので、格付け会社がいくら精緻な確率論で計算しても、意味はなかった?
格付け会社最大手のS&Pはアメリカ国債にケチをつけて政府を無意味に刺激したこともあり、2015年に達した和解額13.75億$。
これは「ケチ」を付けたことに対するお仕置き代込みと考えた方が良い。
残るはフィッチだ。ここ、まだ和解していなかったはずだ。
やっていたことはS&Pやムーディーズと全く同じなので、図体が小さい分だけ和解額も少ないとすると・・・、一声:4億$!?。
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