軟化が広がるニューヨークの住宅市場

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 二つの相矛盾する話を書こう。

 一つ目は今や通説となっている、「ニューヨークのマンション市場の『軟化』」。

 

 ニューヨークには「スーパー・ラグジュアリー」とか「ウルトラ・ラグジュアリー」と呼ばれるセグメントのマンション群がある。

 大体一住戸1500万$(約15億円)から1億$(約100億円)だ。

 

 シェル会社、日本語で言えばペーパーカンパニーを仕立てて買う例がかなりあり、買い手の正確な全体像はわかっていなかったのだが、想像以上に投資家が多かったらしい事が今年になって分かった。

 

 ニューヨークの住宅市場で最初に崩れたのが、このセグメントだ。記憶をたどると1年半くらい前から鮮明になったのではなかったかと思う。

 

 トップが崩れれば、その下のセグメントに波及する。それはさらにその下へと波及する。

 

 マンハッタンの住宅は平均価格が200万$(約2億円)、メディアン価格が100万$(約1億円)なのだが、現在ではこのあたりの価格帯の物件も、すっかり弱くなった。

 一年前は売りに出すと、ビッド(買い付け申し込み)が相次いだ価格帯だ。

 

 そのさらに下の価格帯、額にしてざっと50万$(5000万円)前後クラスの物件群は今でも好調だ。

 

 という話の流れの中で、現在、「ウルトラ・ラグジュアリー」を代表する超高層・超高額マンションである432パークアベニュー、9月単月で6戸だか、8戸だかが売れている。

 

 価格の高い順を円換算して書くと($=104円)、91.2億円、45.1億円、40.8億円、29.1億円、28.2億円、22.2億円・・・。もちろん「一住戸」の値段だ。

 

 というわけで、ウルトララグジュアリー、結構、売れているじゃないですか?

 でも知人の知り合いが日本人富豪のフリをしていったら、えらくしつこかったそうだ。

 

過去のブログ:ニューヨークの超高層マンション

 

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