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6月23日にブレグジットが選択され、先週(7月4日からの週)はイギリスの商業不動産ファンドの問題で大騒ぎだ。
もしブレグジットが決まれば、不動産セクターで最も影響を受けるのは、ロンドン、特にシティとカナリーウーフのオフィスビルと、国民投票前から言われていた。
その予言が、もう違った形で的中している。
しかしイングランド銀行のカーニー総裁はもっと広範に、「不動産セクター」として、以前から懸念を言明していた。
当座の問題は「商業不動産ファンド」の問題が、「現物の商業不動産市場」の問題に拡大するかどうかだ。
商業不動産ファンドが抱える不動産の換金を急げば、これらは大幅にディスカウントした価格で売りに出されることになる。
つまりファンドがきっかけで、オフィスやSCモール等の価格急落が起きかねない。
見通しは半々だろう。
どうなるかは、ファンドに大口の出資をしている、機関投資家の態度次第か。
今のところは、パニック売りに走っているのは、小口投資家なのだ。
カーニー総裁が昔から懸念しているもっと大きな問題は、「住宅」だ。
特に、投資家が借金で大きくレバをかけて買った、投資用賃貸住宅を懸念している。
自己居住用に買って自分で住んでいる人間とは違い、賃貸住宅への投資家は価格が下落するならすぐにでも売ろうとするだろうと予想される。
つまり、投資用賃貸住宅は市場の振幅を非常に大きくする。
今回は、今後、これがきっかけで、住宅市場が大崩れしかねない。
ヨーロッパでは問題は常に複数の問題が錯綜する。
イギリスは「合理的に」この問題に対処できるだろうか。
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