日本橋三越の手芸品売り場は有能すぎる

 これから日本橋三越のことをほめるのだけれど、あてにはならない。


 なぜなら当トランスナショナル、日本橋三越のすぐ近くの会社で働いていたので、この20年、ただ1回の例外を除いて、ほかのデパートでは買い物をしたことがないのだ。


 こんかい、お世話になったのは、パーカーのネックをあごの下で結ぶひもだ。


 このあいだ、切れてしまった。


 しろうとにまかせるとチンチクリンなものになると考え、現物を持参して地下1階のインフォメーションできくと、心当たりの売り場に問い合わせをしてくれた。


 たぶんこんなものまではないだろうと思っていたのに、あった。さすが「百貨店」だ。


 手芸品売り場にちょうどいい感じのものがあり、さらに同じ階にあるリフォーム受付で取り付けてくれるという。


 リフォーム受付では、ベストのとれかけたボタンもついでに付けなおしてもらった。


 待ち時間、30分。かかった金額、ひも代をふくめて全部でやく800円。


 すばらしいではないか。カンペキだ。


 5年ほど前、ある仕事に使うため、小さな「鈴」が必要になった。


 この時も、手芸品売り場にあった。ふしぎな売り場だ。


 むかし、たしか「お買いものコンシェルジェ」という名称のサービスに世話になった時にも感激した。


 小学校の同級会の時に、高齢の女の元先生にプレゼントするものに困っていたのだ。

 この時は、コンシェルジェのおばさんがじつに的確にアドバイスしてくれたのだった。